グラフェンフラワーは弊社独自プロセスであるInALA法(高速CVD法)によりボトムアップ的に製造した直接合成グラフェンです。
グラフェンはグラファイトに比較して、そのファンデアワルス力が大きく、自己、相互に容易に凝集、接着してグラファイトに戻ろうとする性質があります。従って、グラフェンの状態を維持しつつ、乾燥状態で粉砕、分級処理などを行うことは避けるべきです。
図 合成直後のグラフェンフラワー(左)と接触により接着した様子(右)
弊社では、まずInAlA法により相互に接着させることなく自立的にグラフェンを合成し、次いで溶媒中でこのグラフェンを相互に接着させることなく解砕し、1枚毎のグラフェンを溶媒中に分散させます。このように溶媒中にグラフェン1枚1枚を分散、保管したものがグラフェンフラワー分散液です。
左図 分散液中のグラフェンをフィルター(マイクログリッド)上に捕捉したもの(赤で囲った部分)
右図
左図のグラフェンの端部の透過電子顕微鏡写真(TEM)。
グラフェンの格子像から積層数で7層、 厚さ2.1nmであることが判る。
グラフェンの形状の制御が可能!
グラフェンフラワーはボトムアップ的なプロセスによる直接合成グラフェンですので、反応条件を制御することにより、グラフェンの形状、厚さ等を制御することが可能です。桜の花にたとえれば、一分咲きから満開まで、反応時間や温度などのパラメーターを制御することにより成長度合いをコントロールすることが可能です。
図 グラフェンフラワーの形状と厚さの相関
*横軸がグラフェンのサイズ(長方形と仮定した場合の長辺の長さ)
*縦軸はグラフェンの積層数
仕様の一例 | 測定方法 | |
---|---|---|
純度 % | 99.9 | ICP-MS |
溶媒 | 水+界面活性剤 (アニオン系、ノニオン系) | |
2-Propanol (IPA) , 2- メトキシエタノール, | ||
NMP (N-メチルピロリドン)、MEK(メチルエチルケトン) | ||
PGMEA (1- Methoxy-2-propyl acetate), | ||
DMF(N,N-ジメチルホルムアミド ) | ||
グラフェン分散量 mg/ml | 0.1, 0.5, 1.0 | 重量法 |
(1.0より高濃度はオプション対応) | ||
グラフェン面内サイズ μm | 0.1~10(5段階), 10< | FE-SEM, FE-TEM |
グラフェンの厚さ nm | 1~3(4段階), 5 < | Raman, FE-TEM |